震災が起きたのは、10年以上利用していたauからiphoneに乗り換えた直後だった。地震の後、職場からバスで吉祥寺までは出られたものの、電車は止まっていて駅にはシャッターが下りていた。新宿方面行のバスも長蛇の列。とにかく何時間かかってもいいから帰りたい一心で、文京区まで歩いて帰ることに決めたけれど、阿佐ヶ谷でギブアップ。
入手したばかりのi phoneで東京方面に行くにはバスをどう乗り継げばよいかひたすら検索。とりあえず自宅付近まで帰れそうな経路を発見。運よくさほど苦労せずバスに乗れ、4時間30分かけて無事に自宅に到着出来た。職場に泊まった人もたくさんいた中で、深く考えず強固に帰ると主張した私。i phoneがなかったらきっともっと時間が掛かったか、途中であきらめていたと思う。
また、震災直後、携帯電話がつながらない中、i phoneアプリのskypeは何とかつながった。あのとき、旦那さんの声が聴けたのは、どんなに安心感を与えられたかわからない。
そして、震災後、確かな情報を入手するために始めたtwitterもi phoneを介して見ている。
まだまだ終息したとは言えない原子炉問題。トラブルを聞いて一番欲しかった情報は、今どういう状態で、放射線濃度はどうで、健康被害の度合いはどうかということ。自分で考えて行動できる判断材料だった。文科省は今になってようやく全国の放射線のモニタリングデータを出したけど、twitterでは、研究者や専門家が自身のtwitterを介して、トラブル発生直後からモニタリングデータを常に出してくれていた。
メディアの情報は全くあてにならないとは私は言わない。むしろ必要だと思う。でも、今回のような情報はテレビや新聞からタイムリーなデータと詳細は得られない。そこで助けになるのがtwitterだと知った。第三者の目のフィルターを通していない分、それが正しいか正しくないかは別にして情報が正確に伝わりやすいうえ、規制はないし、エビデンスに基づいた専門家の意見を直接聞くことができる。これにはとても安心感が得られた。
いまや星の数ほどあるソーシャルメディア。メディアリテラシーとは前から言われていたけれど、さらに増え続ける媒体の中から自分が必要とする正確な情報を引き出す力はこれからもっと必要になるのだろうと思う。